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個人倒産法務|破産手続と個人再生手続

皆さんは、破産手続(自己破産)や個人再生手続といった言葉を聞いたことがあるでしょうか。

両者とも、債務返済の負担を大きく減らすことのできる手続きではありますが、個々の事案により適した手続きを選択するためには、両者の違いをしっかりと把握しておくことが重要となります。

今回は、破産手続(自己破産)と個人再生手続について、詳しく解説します。

 

 

破産手続(自己破産)とは

 

破産手続(自己破産)とは、収入不足や財産不足により借金が返済できない状態である「支払い不能」(破産法211)に陥った場合に、債務者が裁判所に対して申立てを行い、破産宣告を受けることによって、借金の支払い義務の免除(免責)がされることをいいます。

なお、自己破産をしてもすべての債務が免責されるわけではなく、養育費や悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償債務、従業員に対する代金支払い債務等については免責対象となりませんので注意が必要です。

 

破産手続きには、

①破産申立人に貯蓄や所有不動産がなく、換価することのできる財産がない場合の同時廃止事件

②破産申立人に換価可能な財産がある場合の管財事件

③管財事件に該当する場合であって、換価できる財産がそれほど多くない場合の少額管財事件

3種類があります。

費用相場は、①の場合には最低約30万円、②の場合には最低約80万円、③の場合には最低約50万円となります。

 

 

個人再生手続とは

 

個人再生手続とは、借金を抱えた方が、減額された借金を原則3年間で返済する返済計画を立て、裁判所の許可を得てこの返済計画を完遂することによって、残債務が免除される制度のことをいいます。

個人再生手続には、個人事業を行っている方や小規模事業を営んでいる方を対象とした手続である小規模個人再生手続と、サラリーマンのように給与を支給によりもらっている方を対象にした手続である給与所得者等再生手続の2種類があります。

それぞれの手続きによって、手続きを利用するための要件が異なるため、注意が必要です。

 

個人再生手続は、

①個人再生の申立て

②個人再生手続の開始決定

③返済開始

の順番に進んでいきます。

 

①の申立ての際には、申立書や陳述書、債権者一覧表、戸籍謄本等の必要書類及び手続費用が必要となります。

手続費用は、代理人弁護士がいる場合には約30000円、代理人弁護士がいない場合には約215000円となります。

 

 

破産手続と個人再生手続の違い

 

破産手続と個人再生手続のうち、最も大きな違いは返済の要否です。

上述の通り、破産手続の場合には、例外的な場合を除き、返済義務が免責されますが、個人再生手続の場合、返済するべき債務が減額されるものの、なお債務が残ります。

もっとも、生活に必要な財産以外は売却をしなければならない破産手続と異なり、個人再生手続の場合には原則として財産を処分せずに済むこととなります。

 

 

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今回は、破産手続と個人再生手続について解説していきました。

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